はじめに
初めまして、2025年9月1日付けでバトンズに入社いたしました、加藤と申します。40代でプログラマーとして15年程働いており、最近ではRailsとReactを主に扱っていました。
今回は、Claude Code(Anthropicのエージェント型コーディングツール)を活用した入社直後のキャッチアップ方法について共有したいです。
想定読者
- 中途入社でコードベースのキャッチアップに苦労している方
- 大規模なリポジトリの理解に時間がかかっている方
- AI開発ツールの実践的な活用方法を知りたい方
直面した課題
入社後、大規模なコードベースの把握という課題に直面しました。
プロダクトはモノレポ構成で、Rails(Backend)とVue.js(Frontend)が1つのリポジトリ内で管理されています。ファイル数が膨大で、どのファイルがどういう機能を担っているのかを理解するのが困難でした。
- Rubyファイル (.rb): 7,375個
- Vueファイル (.vue): 2,500個
- TypeScriptファイル (.ts): 1,176個
新しい環境で大規模なコードベースを理解するのは、経験があっても時間がかかるものです。
解決策: Claude Codeの活用
幸いなことに、会社ではClaude Codeの導入が進められていたため、これを積極的に活用することにしました。
1. ファイル構造の理解
Claude Codeにファイルを読み込ませ、概要を作成してもらいました。
プロンプト例:
Aという画面で1個のボタンを追加したい、このAという画面の対象となるファイルはどれに当たる?それに関わるAPIも列挙してください。
このように具体的な質問をすることで、Vue.jsの画面からどういう動きをしているのか、Rails側のAPIは何を呼んでいるかを一覧化してもらいました。
2. 画面単位でのドキュメント作成
すべての画面単位で概要や機能、使用しているAPIを列挙してもらい、キャッチアップに役立てました。
プロンプト例:
画面単位の一覧をファイルに出力してください。
途中で一旦作業を止めて、中間成果物として内容を確認できるようにしました。
プロンプト例:
出力したファイルを読み込みそれぞれの画面の概要やAPIの一覧をMDファイルとして出して下さい。 一覧でファイルへのパスのリンクを作って下さい。
ファイルのリンクを作ってもらうことで、すぐにそのファイルへアクセスできるようになり、作業効率が大幅に向上しました。
さらなる活用: BacklogのMCP連携
MCPとは
MCP(Model Context Protocol)は、AIアシスタントが外部サービスと連携するための仕組みです。Claude CodeではBacklogやGitHubなどのMCPサーバーを導入することで、チケット管理システムと直接連携できるようになります。
チケットベースの開発
BacklogのMCPを用いてチケットの内容を読み込ませ、修正対象となるファイルを特定してもらいました。バグの場合は、発生していそうな箇所を提示してもらい、修正方針を立ててもらいました。
プロンプト例:
TICKET-0000の内容を確認してください。修正方針を出して下さい。
段階的な修正
- 軽微な修正: そのまま修正を依頼
- 重要な修正: 段階的に修正してもらい、都度チェック
プロンプト例:
その修正方針で修正してください。
プロンプト例:
修正するTodoを出して段階的に実施してください。区切りで一旦ストップしてください。
コードレビューの自動化
修正が完了したら、Claude Codeにコードレビューを依頼します。
プロンプト例:
git diff --stagedの内容をコードレビューしてください。 (弊社のコードガイドラインに沿って、など具体的な指示を記載)
Tips:
- このプロンプトはClaudeのスラッシュコマンドとして作成し、いつでも使えるようにしています
- スラッシュコマンドは
.claude/commands/ディレクトリにマークダウンファイルを配置することで作成できます - 例:
.claude/commands/review.mdにプロンプトを記述すれば、/reviewで呼び出せます
- スラッシュコマンドは
--stagedを使用することで、新規ファイルも含めたレビューが可能です(git diffだけでは新規ファイルが含まれないため)- push前に一度チェックしたいため、このタイミングで実施しています
成果
Claude Codeを活用した結果、以下のような成果が得られました。
- 即戦力化: 環境構築後すぐに修正作業に取りかかることができた
- 高い生産性: 入社後3ヶ月でMerge Requestを73件作成し、すべてマージされた(テストバグを含む件数)
従来であれば、コードベースの理解だけで数週間〜1ヶ月程度かかっていたところを、AIの支援により大幅に短縮できました。
まとめ
Claude Codeは、新規入社時のキャッチアップにおいても劇的な効果を発揮するツールです。ファイル構造の理解、ドキュメント作成、チケット対応、コードレビューまで、開発プロセス全体をサポートしてくれます。
特に、MCP連携やスラッシュコマンドなどのカスタマイズ機能を活用することで、チーム独自のワークフローにも対応できます。
これからも、AIツールを積極的に活用しながら、効率的な開発を進めていきたいです。
もちろん、この記事の執筆にもAIを活用しており、文章を書くのが苦手な私でもテックブログを書くことができました。今後もAIを積極的に駆使して業務効率を上げていきたいと思います!